ホーム > クラゴンのアメリカ“クラクラ☆ゴンゴンルポ”第6回(2012.12.1 掲載)

クラゴンのアメリカ遠征“達人調整ルポ”

クラゴン

レーシングドライバーとして世界最高峰のサーキット、ドイツ・ニュルブルクリンクでのレースで活躍するなど、専門筋をうならせる傍ら、ドラテク鍛練場クラゴン部屋を主宰し、一般ドライバーの運転技術向上にも取り組む。「クラゴン」は日本自動車連盟に正式に登録したドライバー名。ゆるトレーニング歴は約12年。2012年6月のVLN4時間耐久レースで、日本人レーサー史上初のSP4Tクラス優勝を果たす。今回、星瑞枝選手の達人調整担当にあたり、運動総研でトップアスリートへの達人調整に必要な専門知識・実技のトレーニングを受け、専門達人調整員の資格を認定される。「同じスピード系種目」(本人談)の選手支援のため闘志を燃やし単身渡米。

クラゴンのアメリカ“クラクラ☆ゴンゴンルポ”
第6回/最終回(2012.12.1 掲載)


 ワールドカップ終了後、アスペンからシルバーソーンに移動し、アメリカ遠征最後の達人調整です。

クラゴンのアメリカ遠征“達人調整ルポ”

背景の山々が美しく映えるシルバーソーンの町並み。

 自分がドライバーのときならレースが終われば終わり。ですが今回は、星選手に出来るだけいい状態で次のレースに臨んでもらうための、最後の勝負の日でもあります。

 1ヶ月前には想像だにしなかった専門達人調整員として、自分のレースと同じ意識で達人調整に挑んできました。達人調整の経験が浅い僕が頼りにしたのは、レースと同じく本質力そのものです。

 ゆるみ、地心、センター、そういった本質力でレーシングカーに乗るが如く、達人調整をする。

 特に座位で足を使う調整法は、ドライビング中の姿勢と近い部分もあり、そのままドライビングの鍛錬でした。

 どこまで上手くできたかはわかりませんが、ドライビング面でも確実に上達していることを考えると、達人調整もある程度の効果は達成できたのではないかと思います。身体運動家にとっては、どちらも本質的には同じものなのかもしれません。身体の、そして運動科学の素晴らしく面白いところだと改めて感じました。

 個人的には、自分の調整がもう少し上手ければあるいは・・・という部分もありますが、どこまでタイムが出ても満足しないのがレーシングドライバーでもありますので、反省点は次の機会に活かすことにしましょう。

※星選手はその後、ワールドカップと同じアスペンで開催された「北米カップ(Nor-Am Cup)」のGS競技で28日は4位、29日には3位表彰台を獲得!!(「国際スキー連盟」のページへ外部リンク)
 調子は確実に上向いているようだ。

クラゴンのアメリカ遠征“達人調整ルポ”

自分のレースと同じ意識で達人調整に挑んだ1週間。
頼りになるのはやはり、今までトレーニングで培ってきた“本質力そのもの”だった。

 このアメリカ遠征では高岡先生に上達の機会をいただき、また世界選手権に挑戦する日本人選手を支援するという貴重な機会をいただきました。上達すると共に、自分のレースを見直す機会にもなりました。ありがとうございました。

クラゴンのアメリカ遠征“達人調整ルポ”

たしかな充実感を胸に、アメリカを後にする。

 僕自身が高岡先生のご指導でニュルブルクリンクで優勝するまで上達したドライバーですから、ゆるトレーニングに真剣に取り組む選手と一緒に上達していきたいですし、講座にお越しのみなさんとも一緒に上達していきたいと考えております。

 ではみなさん、帰国したらまた講座でお会いしましょう。

クラゴン 

クラゴンのアメリカ遠征“達人調整ルポ”

(2012年11月27日/帰国途中の機内にて)


- おわり -

クラ☆ゴン調整報告(11月26日)


 クラゴンです。
 現在27日の0時過ぎです。

 シルバーソンで解散し、デンバー空港近くまで移動しております。あとはフライトを残すのみで現地からの最後の報告です。

 最終日の調整項目です。

<9:30~11:40>
拘束背芯崩し、拘束背柱崩し、腰背踵崩し、仙波崩し、脊椎通し、脛腿崩し、座椅子下裏腿崩し、ウナ打通法、吊腕抜き、吊脚閉側芯崩し、台掛側腰崩し、横臥外腿螺旋崩し、座椅子背柱足底崩し、肩甲押しほぐし、首頸開き、手巾脳洗法、土不踏軸乗芯、側腰踵崩し、外腿踵崩し、肩甲渦巻崩し、裏転子促神法、背柱渦巻崩し、腰芯渦巻崩し


<15:15~16:00>
拘束背芯崩し、拘束背柱崩し、脊椎通し、脛腿崩し、ウナ打通法、吊腕抜き、吊脚閉側芯崩し、横臥外腿螺旋崩し、座椅子背柱背柱足底崩し、肩甲押しほぐし、首頸開き、手巾脳洗法、土不踏軸乗芯、裏転子促神法


 本来アスペンから連続でレースの予定が1日オフになり、午前中は僕のトレーニングも兼ねて、今回教えていただいた項目を全てやってみました。途中寝ゆるを入れて、クオリティは可能な限り下げないようにしたつもりです。
 背中~下背にかけての背骨両脇の拘束と外腿の拘束が強めで、まさにレースをやったあとという感じでした。しかもさすりもなかなか入っていかず、このあたりGS後とは全く違う雰囲気です。レース後よりも翌日の方が拘束しているような気も・・・???
 午後は午前中に苦戦した上記部分と、12月まで調整が空くことを考えて脊椎通し、ウナ打通法、首頸開き、脳洗に特に集中しました。
 背中~下背にかけてレース後に気になった拘束はほぼなくなり、部分的にはこの1週間で一番いい状態になっているところもあったと思います。悪くなったと思ったら良くなったり、レースでいい動きをしたことと、使って疲労したことと両方の影響でしょうか。人間の身体は面白いです。
 到着直後に脳疲労解消のアドバイスをいただいたり、いろいろとありましたが、帰国前にこの1週間でベストの状態に調整できたと思います。この1ヶ月のご指導ありがとうございました。ただ正直に申し上げると、もう1回この1週間に再チャレンジをすれば、もっと上手く出来るはずなので、思い残す部分もあります。
 また、違う世界で新しい経験をさせていただき、改めて自分の取り組み方を見直す機会にもなりました。また自分の鍛錬にもなり、特に液圧が非常に進みました。重ねて御礼申し上げます。
 詳しくは帰国後ということで、失礼致します。


クラゴン(11月27日/デンバーにて)

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