ホーム > クラゴンのアメリカ“クラクラ☆ゴンゴンルポ”第1回(2012.11.26 掲載)

クラゴンのアメリカ遠征“達人調整ルポ”

クラゴン

レーシングドライバーとして世界最高峰のサーキット、ドイツ・ニュルブルクリンクでのレースで活躍するなど、専門筋をうならせる傍ら、ドラテク鍛練場クラゴン部屋を主宰し、一般ドライバーの運転技術向上にも取り組む。「クラゴン」は日本自動車連盟に正式に登録したドライバー名。ゆるトレーニング歴は約12年。2012年6月のVLN4時間耐久レースで、日本人レーサー史上初のSP4Tクラス優勝を果たす。今回、星瑞枝選手の達人調整担当にあたり、運動総研でトップアスリートへの達人調整に必要な専門知識・実技のトレーニングを受け、専門達人調整員の資格を認定される。「同じスピード系種目」(本人談)の選手支援のため闘志を燃やし単身渡米。

クラゴンのアメリカ“クラクラ☆ゴンゴンルポ”
第1回(2012.11.26 掲載)


 はじめてのみなさんは、はじめまして。ご存知のみなさんはいつもありがとうございます。

 レーシング親方のクラゴンです。

 現在、アルペンスキーヤーの星選手に達人調整をするため、ワールドカップの舞台であるアメリカのアスペンに来ております。

アスペンは、アメリカ合衆国コロラド州西部、
ロッキー山中に位置するスキーリゾート都市。

 僕も選手ですから、まさか人の調整のために海外に来ることになるとは思っていませんでしたが、他の競技や選手にも興味があったのと、何よりもわずか3週間で、しかも選手相手に効果が出るようにゼロから達人調整に取り組むというチャレンジに動かされました。

 アルペンスキーとモーターレーシングは、スピード競技という意味では近い部分がありつつ、環境はかなり違います。

 熱さに体力を奪われるモーターレーシングに対して、アルペンスキーは標高の高さによる寒さ、薄い空気、乾燥に体力を奪われるようで、結果として滞在してトレーニングを重ねることで身体や脳疲労につながる部分があるようです。

 アスペンの前に滞在したカッパーマウンテンは、宿泊地の標高が約3000m、トレーニングするゲレンデは標高3500mにもなるそうです。

 標高3000mでは、そこにいるだけで高山病になる人もいるそうで、僕もゆるトレーニングをやっていなければ際どいところだったかもしれません。

競技選手として世界各地を転戦することは想像以上の負担がかかる。
達人調整とゆるトレーニングは疲労回復に欠かせない。

 最初は星さんの背中や脳などにかなり疲労が蓄積された状態でしたが、まず調整に対する反応がとても良く、一度解消すると良い状態をキープする能力も高く、しかも下半身は調整前から良い状態に見受けられました。

 出発前にはいろいろな方に被験者になっていただきましたが、高岡先生にマンツーマン指導を受けている競技選手の身体はやはり違いますね。驚きました。

 自分も負けないようにゆるんで、週末のワールドカップに向けてさらに調整が効くように鍛錬をしていきます。

明かりが灯った夜のアスペン。
トレーニングで疲労した身体と心を休める貴重なひとときだ。

 ここまで来るとまるで自分のレースと変わりませんが、それだけに一回一回の調整が勝敗を分ける、という気合で挑んでいます。

 初めての経験を楽しんでおります。

(2012年11月22日/アスペンにて)


第2回へ続く>>

クラ☆ゴン調整報告(11月20日~21日)


 おはようございます、クラゴンです。
 カッパーマウンテンは朝6時です。

 本人の希望もあり、また僕も機内で上手く休めたので、昨日夜1時間ほど調整し、本日は早朝練習前の4時からやはり1時間ほど調整しました。

☆20日の調整メニューです。
<夜に約1時間ほど>
拘束背柱崩し、腰背踵崩し、仙波崩し、脊椎通し、脛腿崩し、ウナ打通法、首頸開き、手巾脳洗法、側腰踵崩し、外腿踵崩し、裏転子促神法


☆21日の調整メニューです。
<4:00~5:00>
拘束背芯崩し、拘束背柱崩し、腰背踵崩し、仙波崩し、脊椎通し、脛腿崩し、座椅子下裏腿崩し、ウナ打通法、吊腕抜き、吊脚閉側芯崩し、座椅子背柱足底崩し、肩甲押しほぐし、首頸開き、側腰踵崩し、外腿踵崩し、裏転子促神法


 他に出発前に先生から特別にご指導いただいた背柱から仙骨のさすり、腰椎と腸骨のL字部分さすり、脳洗法をやっております。拘束背柱から仙骨にかけて、背骨の脇が拘束気味のため、さすりの時間を長めにしました。座椅子背柱崩しが効きそうなので、午後は少し長めでやってみます。
 上体に比べて側腰や股関節まわりは比較的ゆるんでいて、そこはさすが選手ですね。あと先生のご指摘の通り、かなり脳疲労をしていると思います。こちらは今のうちに休んで、より良い調整ができるようにしておきます。


クラゴン(11月21日/カッパーマウンテンにて)

クラ☆ゴン調整報告(11月22日)


 クラゴンです。
 現在アスペンは22日の21時です。本日の調整時間と項目です。

<9:00~9:35>
拘束背芯崩し、拘束背柱崩し、仙波崩し、脊椎通し、脛腿崩し、ウナ打通法、座椅子背柱足底崩し、首頸開き、手巾脳洗法、裏転子促神法


 移動の準備などで時間が限られたため、時間がない場合を想定して、短時間で効果の出そうな調整法を選んでみました。

<16:30~18:10>
拘束背芯崩し、拘束背柱崩し、腰背踵崩し、仙波崩し、脊椎通し、脛腿崩し、座椅子下裏腿崩し、ウナ打通法、吊腕抜き、吊脚閉側芯崩し、台掛側腰崩し、横臥外腿螺旋崩し、座椅子背柱足底崩し、首頸開き、手巾脳洗法、土不踏軸乗芯、側腰踵崩し、外腿踵崩し、裏転子促神法


 上半身の調子がいいということで、時間があるのを活かして側腰系、外腿系、脛腿崩しにより意識を高めて取り組んでみました。
 クルマの移動(2時間強)でどこかが硬くなったということはなさそうですが、ふくらはぎから足裏にかけての拘束が強めで、脛腿崩しはその場では効いても、一番元に戻りやすいように感じられます。もっと切る意識で取り組んでみます。
 途中こちらが脳疲労してきたので、寝ゆるを5分ほど入れております。本人がどんどんよくなってきているので、こちらがちゃんとゆるまないと調整が進まない雰囲気になってきました。今日は早く寝ます。
 明日の調整は公式練習前の6:00~7:00、練習後、そして夜の3回で話をしております。公式練習ではじめて滑りを見に行きます。楽しみです。
 では失礼致します。


クラゴン(11月22日/アスペンにて)

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