ホーム > 日米政治家の本質力を解く! 第11回 鳩山一郎(3)

日米政治家の本質力を解く!

鳩山、オバマ、小沢、麻生…、最先端の身体意識理論で分析する現代日米政治家の真の実力とは!?

  • 高岡英夫
  • 高岡英夫[語り手]
  • 運動科学者。「ゆる」開発者。現在、運動科学総合研究所所長、NPO法人日本ゆる協会理事長・推進委員。東京大学、同大学院教育学研究科卒。東大大学院時代に西洋科学と東洋哲学を統合した「運動科学」を創始し、オリンピック選手、芸術家などを指導しながら、年齢・性別を問わず幅広い人々の身体・脳機能を高める「ゆる体操」「ゆる呼吸法」「ゆるウォーク」「ゆるスキー」「歌ゆる」を開発。一流スポーツ選手から主婦・高齢者や運動嫌いの人まで、多くの人々に支持されている。大学・病院・企業などの研究機関と共同研究を進める一方、地方公共団体の健康増進計画での運動療法責任者も務める。ビデオ、DVD多数、著書は80冊を越える。
  • 松井浩
  • 松井浩[聞き手]
  • 早稲田大学第一文学部在学中から、フリーライターとして仕事を始め、1986年から3年間「週刊文春」記者。その後「Number」で連載を始めたのをきっかけに取材対象をスポーツ中心にする。テーマは「天才スポーツ選手とは、どんな人たちか」。著書は「高岡英夫は語る すべてはゆるむこと」(小学館文庫)「打撃の神様 榎本喜八伝」(講談社)等。高岡英夫との共著に「サッカー世界一になりたい人だけが読む本」「ワールドクラスになるためのサッカートレーニング」「サッカー日本代表が世界を制する日」(いずれもメディアファクトリー)、「インコースを打て」(講談社)等がある。

第11回 鳩山一郎(3)(2009.10.30 掲載)

敗戦後の日本を切り開いたのは、鳩山一郎の非常にきちっと整った身体意識の構造(DS)だった

高岡 そう考えると、身体意識を詳しく調べてみて、こんなにしっかりとして力強い身体意識をもった人だとは感じられなかったというのは、その身体意識の構造が非常に整っているものだから、その際立った印象が残らなかったということになりますよね。そうすると、私が子供の頃抱いた印象というのは、実は合っていたんだとも解釈できるんですよ。

※「身体意識」とは、高岡が発見した身体に形成される潜在意識のことであり、視聴覚的意識に対する「体性感覚的意識」の学術的省略表現である。『センター・体軸・正中線』(ベースボール・マガジン社)のはじめに(1ページ~)、序章(17ページ~)や『身体意識を鍛える』(青春出版社)の第2章「達人たちの〝身体づかい〟7つの極意を知る」(45ページ~)で詳しく解説しています。

――なるほど、そう来ますか。

高岡 大切なことは、前回にも触れましたが、癖がなくて非常にきちっと整った見事なDSをしていたからこそ、あの終戦直後の選挙で鳩山一郎率いる自由党が第一党になったのだということでしょうね。癖の強いDSでは、国民は不安で容易に選挙で支持するという動きには出られなかったはずです。鳩山自由党が‘46年の総選挙で勝たなければ、吉田茂の登場もなかったし、その後の’55年体制(自民党と社会党の2党対立時代)もなかったということです。

――教科書的にいえば、戦後の日本を切り開いたのは、講和条約を結んで、日本の進むべき道を方向づけた吉田茂首相ということになっているんですけど、実は、鳩山一郎だったということですね。

高岡 そうです。日本の基礎を作ったのは、鳩山一郎のこのDSだったということです。まず、鳩山一郎の切り開いた道を吉田茂が歩んで、吉田の方向づけた路線を鳩山が、また歩いて日ソ国交回復を成し遂げた。非常に助け合った関係といえるんじゃないですか。鳩山が公職追放されて、その後継に吉田が担ぎ出されたあたりから、二人は宿命のライバルとなりますが、宿命のライバルっていうのは、歴史的にみれば、相互作用で助け合っていくという関係ですからね。

――確かにそうですね。

高岡 それから孫の鳩山由紀夫の分析は、すでにしてありますが、鳩山一郎とよく似ていますよね。センターの通り方とか、上中下丹田が揃っていることとか。

※センター(中央軸)とは、身体の中央を天地に貫く身体意識。『究極の身体』(講談社)の第2章「重心感知と脱力のメカニズム」(49ページ~)や『センター・体軸・正中線』(ベースボール・マガジン社)の序章(17ページ~、第1章「センター」(45ページ~)で詳しく解説しています。

 でも、鳩山由紀夫の身体意識は、一郎と比べるとかなり弱いです。持っているものは似ているけれども、強度が違いますね。そこから生まれてくるパワーも違っていて、それは時代性を反映している。といえば、一言で終わってしまうんですけど、目には見えないけど、戦後の動乱期と比べると、今の時代の方が厳しいんです。まだいろんな問題が表面化していないだけで、将来のことを考えると、ずっと厳しいですよ。この大変な混迷の時代に、鳩山由紀夫首相にも、自身のおじいさんのように国民の希望を託せるようなDSの力強さが欲しいですよね。(了)

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